コンサルタントとキャリアパス

コンサルティングファーム内では、コンサルタント間の上下関係を独自の表現で表しています。その1例として挙げられるのが、上位順に、パートナー、マネージャー、コンサルタント、アナリストと言われるものです。ファームによってこの4ランクの呼称は異なります。パートナーをディレクターと呼んだり、マネージャーをシニアコンサルタントと呼んだりします。またアナリストもアソシエイトと呼ばれることがあります。4ランクはプロジェクトごとに設けられ、パートナーが総責任者としてクライアントとの交渉に臨みます。クライアントからコンセプトを聞き出すのもパートナーの仕事です。ただ実際のコンサルティングには、パートナはあまり関与しません。あくまでも統括者としての役割に徹します。ですからリーダーとして現場に立つのは、マネージャーと呼ばれる人です。マネージャーはプロジェクト進行が滞らないように調整するのが主な仕事です。マネージャーはクライアントの要望を十分認識した上で、コンサルティングの大まかな方向性を打ち出します。この方向性を誤ると、コンサルタントの仕事の出来に関わらず、クライアントが失望することになります。またマネージャーはコンサルティングの質をその都度調べ上げ、クライアントの要望に沿っているのかどうかを確認します。プロジェクトの途中で小さな綻びが生じると、最終的にクライアントを満足させる提案は出来なくなります。さらにスケジュールを管理するのもマネージャーの仕事です。期限までにクライアントに提案できなければ、コンサルティングファームとしての信用を失うことになります。必ず予定通りに仕事を進めるためには、スケジュール管理が欠かせません。スケジュール管理の骨子は各工程で掛かる時間と人数を正確に見積もることです。